3月28日18時から安倍首相が記者会見をたまたま見かけました。内容そのものには(僕は反対ですが)重要なメッセージが含まれていたものの、プレゼンテーションの下手くそさと彼特有のエゴによって、そのメッセージはほぼ伝わっていないと思います。原案を準備した役人も気の毒だし、何より首相本人にとっても無駄な時間になってしまったのがもったいない。

今回の記者会見のメッセージは、経済を犠牲にしてもCOVID-19感染拡大防止を最優先する。COVID-19を押さえ込む目処が立ったら、経済対策を打って厳しい業界に金を落とすからそれまで我慢してくれ。だったはずです。

このメッセージを伝えるためには、経済的な犠牲を出す意思を明確に伝えなければなりません。しかし、首相は外面を大切にするためか、犠牲を強いるようなネガティブな話を明確に伝えることができません。だから『過去に例を見ない経済対策を打つ』などと未来の自分のリーダーシップを持ち出し、現在のリスクを語ることを避けてしまいました。結果として何が言いたいのか分からなくなってしまいました

航空業界の壊滅的な利益減少の話など、具体的な犠牲の例は話していました。こう言った犠牲をもっと続けることが政府の意思なのだと伝えたら、聞いている方もきちんと理解できたと思います。そしてそれが理解できれば、将来の税金投入にも納得ができる人も多かったでしょう。でも首相はこの辺りの話を『世界の英知を結集して乗り越える』と言う訳の分からないポジティブな話にしようとします。

首相のプレゼンターとしての弱点は、①客観的に事実を伝えることができない。②伝えるべき事実を絞り込めず、色々な要素を詰め込みすぎてしまう。③伝えることの優先順位をつけるために『自分がどう見えるか?』を気にしてしまう。と言うことです。①と②は日本人が典型的に陥ってしまうパターンなので勉強にはなりますね。一国の総理大臣がそんなでは困りますが。

まあとにかく、国は経済を犠牲にして感染対策を優先するということを宣言した訳です。そして目処がついたら、苦しんだところに大量の資金を投入するようです。これ自体は必要なことだとは思いますが、資金の投入の仕方が不公平な自民党に任せると無駄遣いが増えるのだろうから、やめてほしいなぁ。