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プレゼンテーションを上手にするために何をしたらよいか

結構よく聞かれる質問ですが、プレゼンテーションという言葉とパワーポイントと言うツールが大きな障害になっているように感じます。

 

そもそも、いまビジネスの場では必要のないプレゼンテーションが多すぎます。それにもかかわらず、プレゼンテーションは意味があることだと思われています。『プレゼンテーションをする』と言うのはただの動詞です。話す・書くと意味は大して変わりません。それなのに『今日はお客さんのところでプレゼンです。』と言うような言葉を聞くことが多くないですか?『今日はお客さんのところで話して来ます。』と言ったらおかしいと思うのに、プレゼンだと仕事をしているのだと思ってしまう。これがこの言葉の持つ罠。プレゼンテーションを行うこと自体が目的になってしまっているのです。

 

これは完全に誤った認識です。うちの営業マンでも『今日のプレゼンはうまく言った。』と言って帰ってくる人は多いのですが、正直彼らがうまく話せたかどうかはどうでもいいんです。彼らが訪問したことで売れるのかどうか、それがだけが大事なことで、売るためにプレゼンテーションが有効ならばやれば良いし、そうでないならやらないほうがいい。それなのに、営業活動=プレゼンテーションだと思い込んで、必死でやっている営業マンは多いです。高度なことを頑張ってやっていると言う満足感が得られるのでしょうが、実は営業の現場でプレゼンテーションが必要な場面はそれほど多くありません。

 

営業と言うのはお客さんの困っていることを把握し、その困っていることをどのように自分たちの商品で解決するかを一緒に考えていくプロセスなので、双方向のコミュニケーションが大切で、一方的に情報をインプットするプレゼンテーションという手法は向かないんです。だから多くの場合、必要では無い=相手に求められていないプレゼンテーションをしていることになります。これではうまくいくわけがありません。

 

プレゼンテーションを上手にやりたいと思ったら、まず本当に必要なのかを考えることが大切です。そうでなければやらない。そうやって必要性のある場所で行うことで自然に質は上がってきます。回数が減ることで必要な時にしっかり準備をする気持ちになれると言うことも実は大切です。

 

この現代のプレゼンテーション礼賛主義にはパワーポイントと言うツールが悪く作用をしています。だからパワーポイントの使い方について考えてみることも有効な手段です。多くの人がパワーポイントを作り込み、その力作を使って複数の相手にプレゼンテーションをします。でも相手の興味や優先順位はそれぞれ違います。だから同じパワーポイントを使い回してしまうと、相手の聞きたいことに合わせることが難しくなってしまいます。

 

かと言って相手に合わせてパワーポイントをいちいち作り込むこともできません。だからパワーポイントはビジュアルで見せなければいけない数値やグラフ、概念図や画像を見せるための道具としてだけ使うべきなんです。伝えるべきメッセージ・ストーリーはきちんと自分の言葉で伝えていくことが大事です。そして、自分の言葉で伝えられるよう準備をしていれば、パワーポイントなんて必要ありません。

 

パワーポイントを作り込んでいる人の話を聞いていると、多くの場合途中で論点がずれているように感じてきます。これは話し手の頭の中がパワーポイントの内容や構成をなぞることに集中してしまい、目の前の聞き手にとって大切なことかを忘れてしまうからです。この呪縛から逃れるために、パワーポイントなしでプレゼンテーションの構成を書き出してみてください。伝えたいメッセージは何か、そのためにどういう論理体系で、どのような事例を説明するか。こういったことを書き出してみましょう。そしてそれをパワーポイントなしで話す練習をしてみるとよいです。満足のいく話し方ができるようになれば、あなたのプレゼンテーションは劇的に良くなっているはずです。そして、使用するパワーポイントの量も減っていると思います。

 

プレゼンテーションをすると言うことは、何か伝えたいことがあると言うことです。それがないならばやらなければいいし、あるならばツールではなくあなたの生の言葉で伝える。それがよいプレゼンテーションを行うコツだと思います。