Transferwise モバイルアプリから日本円が消えました~日本の保護主義について考えてみる。

海外から日本に送金をする際、手数料・手間ともに無駄のないTransferwise. 銀行間で送金をしてもらうのではなく、個人間を仲介するというのがコンセプト。

 

例えばイギリスにいる僕がポンドを円に換えて日本に送金したい、対して日本のエバンスさんが日本円をポンドに換えてイギリスに送金したい。もしこの場合に僕とエバンスさんがほぼ同額を必要としていたら、僕がエバンスさんのイギリス口座にポンドを送り、エバンスさんが僕の日本口座に日本円を送ればそれでお互いに必要な通貨は得られます。これを複数人の組み合わせで行うことによって、格安の手数料で送金を行えるのがTransferwiseです。

 

手数料も低く、手続きも簡単に行えるので重宝していたのですが、先日Transferwiseからメールが。どうやら日本政府から指摘が入ったらしく審査を受けているとのこと。今後の運用が変わる可能性があるとのことでした。その後、100万円を下回る取引には変化はないという連絡が来ましたが、今日モバイルアプリを確認してみたところ、通貨欄から日本円が消えていました。Webからの送金はできそうなので問題はないのですが、モバイルアプリから日本円が消えたのはもしかすると今回の政府からの指導に関係があるのかもしれません。

 

東京オリンピックで浮かれまくっている日本政府ですが、この国の保護主義は変わることはなさそうです。送金業務は銀行にとって利益になるのでしょう、日本の銀行以外の参入を阻むというのが政府および財界の姿勢のようです。

 

そもそも、日本には日本の銀行しか存在しない。そして日本の銀行は日本にしか存在しません。おそらく保護主義によって外国の銀行が日本に参入できず、その保護の結果、日本の銀行は競争力を失い海外で戦いに敗れ、日本でのみ保護のもと生き続けているのだと思います。

 

金融業界に競争が生まれれれば生活はもっと便利になります。日本のようなレベルで現金が必要な国はほとんどありません。中国では本当にどこでもモバイルペイメントが使えますし、イギリスでもデビットカードでの支払いがどこでもできます。支払いを簡略化するのは金融の仕事。それなのに日本では交通系の会社がそれを受け持っている。だから口座との連携ができない、使用範囲の限界が多いなどの問題が解決できず、現金がいつまでも必要になる。

 

おそらくキャッシュレス化は今の日本の銀行主導ではできないでしょう。それならば海外の銀行に現状を変えてもらった方が良いのではないかと思います。そうすれば日本にしか存在しない悪習、ATMでの引き落とし手数料も一掃されるでしょう。

 

それでは日本の銀行は潰れてしまうのではないか?それでよいのだと思います。それが国際化というものです。たとえ外国の銀行が日本に入って来ても雇用がなくなるわけではありません。ローカルのサービスが必要である以上、必要な人材は外国の銀行にそのまま雇用されるはずです。経営トップの多くは外国人になるでしょうが、競争力のある経営陣がいてくれた方が雇用される者にとってはよいことです。

 

いくらかの合理化により職を失う人は出てくるでしょう。ただ、そういった人たちは日本の銀行に雇用されていてもいずれは職を失っていたと考えるべきです。非合理的な業務は利益を圧迫し、日本企業のもとでもいずれは合理化の対象となります。

 

すべての業種で国際化をしなければならない訳ではないと思いますが、金融と言う国際化が前提の業種に関しては今のままではいけないのではないか、などと今回のTransferwiseに対する政府規制を見て感じました。